地盤保証について(戸建て住宅の場合)

 こんばんわ。

 ㈱アルクの神山デス。

 先ほど帰社してこれから仕事という感じです。。

 震災後ということで、現在一番多い問い合わせが、建物の不同沈下や、地割れ等の補修です。

 弊社は元々沈下修正工事は行っておりますが、基本的に自社での施工はしてません。

 一口に沈下修正と言っても様々な工法があるため、工法ごとに数社(数工法)と取引をしており、地盤や施工条件を考慮した、弊社のコンサルの方向性によって工法を選んでおります。このことによって、自社保有のみの技術に捕らわれない、地盤や施工条件に合わせた施工が可能です!

 いかに経済的に直し、再沈下の懸念を少なくするか。すごく難しいことです。

 特にモメるのは、やはり金銭面です。

 ボランティアではないので、基本的に協力業者さんに無理言って頼んだ施工金額に少しのコンサル料をプラスして頂いるだけですが、元々沈下修正というのは、きちんとやれば非常に高い工事です。

 高い理由は施工を見てもらえればきちんと納得出来ます!

 しかし、戸建て住宅の多くのエンドユーザー(お施主)やビルダーさんは、地盤保証の適用を期待してるようです。

 弊社でも戸建て住宅の地盤保証は数社扱ってます。

 そのすべてが地震時は免責とか、擁壁に関わる事故は免責という制限がついてます。

 一般的には、戸建て地盤(以後 宅盤)の設計は地震を想定してません。

 弊社は中地震程度(M6.0 150gal)は見込んだ検討をしますが、元来地震のエネルギーなど想定することが不可能なため、検討はするけど地震による地盤事故はやはり免責となります。

 しかし今回大きく被害を分けたのは、そういった見込んだか見込んでないかの差かと思います。

 地震を考えない場合は『補強は不要』だけど、地震を想定した場合は、『保証は出来ないけど、補強をした方が良かった』と言う物件が多かったかも知れません。

 過剰な地盤補強はもちろん不要ですが、過剰か必要かの判断は、やはりきちんとした技術者(考察者)の説明を受けた、お施主さんがきちんと決定する必要があるのかと思います。

 また今回の被災によって、多くの建物が不同沈下等の被害を受けましたが、約60%程度は、設計者や地盤考察者の見落としがあったものだと感じました。

 地盤に関わる人間として、多くの事を目の当たりにし、多くの事を学び活かさなければならないと思ってます。

 同じように地盤に関わる仕事をされている方は、是非被害の状況を直接ご覧になり、被災者の言葉に耳を傾けてみて下さい。

 株式会社アルク 神山 健

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