ここ2日間位で、液状化の異様な現象や症状を目にした。。
大洗で津波の影響で流砂で造成地が若干引っ張られた家。
家が下がったということで見てみたら、造成地が擁壁ごと滑っている宅地。
増築部分だけ折れちゃっているお店も痛ましかった(><)
でもどれもそうなることが予測も出来たし、回避も出来てたと思ってしまう計画だと思った。。。
でも、予測を超える事態を起こすのは、やはり液状化だと思った。。
覚えてますでしょうか?以前の「あるく日記」で紹介した僕の友人の江幡君の件。
スウェーデン式サウンディング試験の怖さと可能性を語ったやつデス。http://ameblo.jp/kenki-kougyou/archive1-201009.html
この家、何故か震災直後に「傾いた」と連絡を受けました。
メーカーの監督は友人。施主も深い友人。。危ない土地だったけど、しっかり補強工事もして安心だと思ってました。。
低地だったけど土は悪くなく(シルト主体)、配合試験もやってきっちり600回転/mでやった深層混合があったし、100mmだけだけど、低地だったが低さが気になったから盛土をしてもらった。基礎も良い基礎だと思った。監督や施主が友人だと、しっかり物事を伝えやすいし受け入れてもらえる。嬉しい関係だと思った。
完成間近。
左下から江幡邸に向かって走る地割れをご覧下さい。
結構ゴツイやつです。
当初とにかく直してやることだけを考えてたんで、原因追求よりもまずは段取りだった。
しかしいくら周りが酷いからと言って、短辺方向で50mmのレベル差が有るか?と本当は思ってた。
でも見て欲しいのは次の写真。
何故かここの位置だけ基礎が結構ゴツく割れていた。
液状化で割れた程度かと思ってたけど、よく見ると半端なエネルギーではない。。
液状化で出来たゴツい地割れがまっすぐ向かっているのは、ちょうどこの割れた基礎の方向。
建物は写真上では奥に寝るように傾いているという測量結果でしたが、基準点も動いたため、何も正確なレベルに繋がらない状況だったので、奥が沈下しているのかと思ってたら、手前が上がったんだと思う。
実は同日同じ様な現象で上がったアパートを並びで2棟診断して来た。
そっちは基準点が生きてたため、めくった捨てコンの天端から現状の不陸を測ってみたら、1角を残して上がっていて、その対角は120mmも上がっていた。建物は頑丈だったから結構何ともない。
マンホールを吹き上げる力は並ではない。液状化にとって家やアパートを押し上げることは、簡単なことなんだと思った。。。
そして今日は日の出町に行った。TVでやってた広域でやられた場所。。
電柱はあっちこっちに倒れ、トラックのコンテナがどぶ川に挟まってたり、まず道路の歪みがすごい。建物も塀も小さなビルとかもみんな傾いてた。異様な光景だ。
いたる所で液状化してる。クレーターの数が本当に多い。おそらく田んぼの場所の表面が全部砂になってる所もあった。。。
診断を依頼された物件は全部費用はかかるが、直せる案件だと思ったが、直せないような建物がその周辺にはたくさんある。
俺では津波は止められないけれど、流されないし傾かない建物を作る手伝いがしたいと思いました。
株式会社アルク 神山 健
茨城県水戸市元吉田町1041-4 サンビル3F TEL029-246-9511