放射線測定器(サーベイメータ)

 皆さんは放射線についてどれくらいの知識があるのでしょうか??
 放射線とは自然界にも存在するものもあるらしく、まさ土や天然石からも発生しているとか。。。(ニュースの受け売りですが)
 そして皆さんの近くにはどれくらい関連施設があるのでしょうか?
 弊社の拠点である茨城県水戸市の近郊には、比較的原子力発電や研究所等の施設が多くあります。
 弊社も関連施設の工事にて、年に必ず1~2回は出入りするほど。。
 そして数年前、世間を震撼させた「臨界事故」ここも比較的近所です。

 当時、私はすぐ近くで遊んでいました。
 あの時の衝撃は忘れまいと思ってましたが、記憶って悲しいことですが風化するんですね。。。
 まぁ忘れるということは良いことなのかも知れませんが…

 話は変わりますが、最近になってようやく震災直後に購入したサーベイメータが届きました。
 部品工場が被災していたらしく、半年経ってようやく手にしました。
 原子力関連施設で働く方から推奨してもらって購入したサーベイメータ。
 価格は12万位。
 これ位が最低限のものということで奮発しました。
 使い道は特に決まってませんが、とにかく現状は引っ張りだこ状態で、あっちこっちに貸し出しをしてます。
 
 実は先日広島に行きました。
 目的は、とある会社での会議へ出席することでしたが、やはり経験として原爆ドームや博物館に行きました。
 そして現地で線量測定を行いましたが、特に目立った値は確認されず、忘れるべき記憶を感じさせられました。

 現在水戸近辺でも排水設備の周囲や、樹木の周囲では除染に値する線量が普通に確認されます。
 過剰な反応はすべきではないと思っておりますが、その線引きがとても難しく思えます。
 
 今後弊社としては、地盤調査や土壌調査と一緒に、依頼の有無によって線量調査も行おうかと思ってます。
 どの程度それが有効で、その後の対策がどの程度出来るか全く分かりませんが、とにかく動いてみてその結果を市なり県なりに報告出来たらと考えてます。
 私どもの職業の責任として、地盤や土と真剣に向き合っていこうと思う今日この頃でした。

  あと御連絡ですが、この度事務所を移転しました。
 茨城県水戸市元吉田町1041-4 サンビルヂング2F です。
 以前は3Fでしたが手狭になったため思い切って移転しました。
 お近くに御寄りの際には、是非お立ち寄り下さい。

 ㈱アルク 神山

液状化について③

 またまた久し振りの更新となります。

 とにかく忙しく震災以降休みが有りません。ほぼ皆無です。

 すぐに疲労が溜まってぐったりしたり、風邪をひいたりします。

 そんなこんなで最近『薬注』にはまってます!

 薬液注入ではなく、薬物注射です!ちまたで言うところの「にんにく注射」

 これすごく効きます! 忙しい方にはお薦めです:mrgreen:

 現場の方は、最近は沈下修正工事も、普通の新築工事も着工ラッシュとなり、工期については御客様にも多々ご迷惑をおかけしております:cry:

 年々現場の難易度が難しくなってきているような気がしますが、とにかく最近の物件は要求が高く、予算が無い。。 無い頭を使わされることが多いです。

 表題にもありますが、震災以降とにかく液状化についての問い合わせが多いです。

 ですので液状化に対する個人的見解を伝えたいと思います。

(私の立場は現場監理者としての立場ですので、学者さんや先生型とは意見に相違があると思いますのでご注意ください)

 TVで良く見る液状化の代表的な被害地は、みなさんご存知の千葉県浦安市です。

 しかし本当に液状化の被害が大きいのは、個人的には茨城県の神栖市や潮来市がだんとつです。

 30cmや50cmは当たり前で、1.0m近い傾斜もよく見られます

 液状化の発生メカニズムはご存知の通りですが、問題はその要因です。

 とにかく人為的な要因で液状化や圧密沈下が発生しているケースが多く、『盛土』や『埋土』による造成が代表的です。

 地域によって格差がありますが、とにかく昔の造成はよろしくないことが多く、いろんなものが埋まっていたり、緩かったり固かったりバラつきが多いことが多く見られます。

 またよくある要因が、造成地盤はきちんと施工しているのにも関わらず、造成地盤の下位が液状化や圧密沈下しているケースです。

 大規模造成とかではきちんと対策をするのが一般的ですが、最近の造成計画でも造成地盤はきちんと施工するけど、造成の基礎地盤の補強をきちんと行わないという計画を多く見ます。

 これはもう、自然災害ではなく、人為的な災害(人災)のようなものだと思ってます。

 震災以降、『液状化の被害』という相談で、数百件以上の現場を見てますが、本当の液状化の被害というのは意外と少なく、逆に意外と多いのが『圧密の被害』です。 

 緩い造成地盤や沖積層が、地震動に揺さぶられ、隙間を埋めるように締まっていくようなイメージです。

 あと意外と多いのが人為的な掘削影響による被害です。

 良く見るマンホールが突出したような写真。

 周りが圧密してたり、マンホールが土と比べて軽いから浮きあがったりと色々と要因は異なりますが、設置する時に掘って埋めた時の施工が悪いのではないか?というケースが本当に多いです。砂で周りを埋めて、水で締めるような昔ながらの施工をこれからも続けるのでしょうかね。。

 『想定外の大地震』とか『自然災害だから仕方がない』と良く聞きますが、本当にそうだったんでしょうか?

 きちんとコストをかけて計画&施工をしていれば、防げたものも多いはず。。

 同じ地形条件で、周囲がほとんと沈下被害にあっているのにも関わらず、現に全くの地盤被害に遭っていない建物も多々あります。 

 適当な地盤対策は本当にやめましょう。

 そして地盤が悪い所に建物を建てるのなら、その認識と覚悟と予算を持って臨みましょう!

 ㈱アルク 神山

 

沈下修正工事について

 久し振りのブログ活動となります。。

 『更新を早くしろ!』との、叱咤激励を受け、ちょっと嫌々ブログを書いてみます。

 震災後みなさんいかがお過ごしでしょうか?

 私はと言いますと、ようやくストップしていた新築の建築や土木案件が着工し、また相も変わらず震災の沈下修正の問い合わせに追われております。

 当ブログを見て、問い合わせを頂く機会が多いため、今日は弊社で扱っている沈下修正工事について少しだけ説明致します。

 まず、沈下修正の問い合わせや現地踏査を御依頼の方々におかれましては、「取りあえず見に来てくれ』というご要望がすごく多く寄せられますが、下記のものを事前に極力御準備下さい。無い場合はその旨をお伝え下さい。

 ・ 案内図 (これで地形や土地条件をある程度確認出来ます)

 ・ 図面類 (平面図・配置図・基礎図)

 ・ 新築時の地盤調査データ (なければ必ず調査が必要になります)

 ・ レベル測量の結果 (沈下の原因にもよりますが、状況によっては何度か時間をあけて測量する必要があります)

 以上の資料が最終的には必要になる資料です。

 確認出来ない場合は、現地を確認しても結局どうにもならないで時間ばかりが経ってしまいます。

 資料が全て揃った段階で、予定を確認し現地の踏査を行い、沈下修正工種の提案を致します。

 弊社は、一般的なアンダーピニングによるジャッキアップ工法や、薬液注入によるリフトアップ。さらにはウレタンによる空隙の充填など、さまざまな工法を扱っておりますが、基本的には消去法にて御提案しております。

 沈下修正工法の選定には、まずは『沈下した理由』を明確にする必要があります。

 これまで見てきた案件では、大きく分類すると、『液状化による被害』『人為的な液状化による被害』『適切な地盤補強が行われていなかったための人災』『地盤補強の不良が原因とされる人災』など、さまざまな原因があります。

 これはあくまでも個人的な見解ですが、不同沈下が起きてしまった理由は、基本的に事前の対策不足対策の不良が多いです。

  そういった理由によって、修正する工種が限定される場合があります。

  また当たり前ですが、施工上の条件・地盤状況・基礎の形状によって御提案出来る工法は分かれます。

 特に薬液注入によるリフトアップに関しては、その判断がとても難しいです。

 どうぞ出来る限り資料を取りそろえた上で、お問い合わせ頂けますよう宜しくお願い致します。

 修正工事はとにかく費用がかかります。工法や条件・地盤構成にもよりますが、震災後弊社施工にてすでに修正が終了した案件は、4件でその平均費用はおよそ400万以上です。(一般戸建て住宅)

 今後している工事の平均は決定しているのだけで約25件で、平均費用は500万を超えてます。

 まぁ、費用はケースにもよりますし、お施主さんのご要望のレベルにもよりますので、どうぞご相談頂けますよう宜しくお願い致します。

 

 

 株式会社アルク 神山 健(kamiyama@a-rc.co.jp)

研修会

 激太りしているようです。神山です。

 今週は名古屋行ったり、岡山に行ったり、群馬に行ったり、神奈川に行ったり、ほとんど茨城県に生息していませんでした。。

 よって激太り現象は仕方が無いことなのかも知れません。。。

 旨い物を食べたくなるのは当たり前ですので。

 研修会とは、弊社で施工している深層混合処理工法(スリーエスG工法)の協会の研修です。

 研修と言うか、勉強会みたいな、、結構意見を言い合うのが身になって、多種多様な経験や知識が飛び交う貴重な空間です。

 今回は設計研修でほぼ全社の設計担当が集まり、他に施工研修とか、営業ミーティング的な集まりも定期的に必ず有り、全部に参加する僕は、3ヶ月位に1回位のペースで何かしらの集まりで多くの同業者に会います。。

 内容はと言うと、震災後だったので、その被害状況とか、液状化のこととか、その対策工のこと。今後の設計方針だとか、一泊二日の研修会中、色々詰め込んでありましたが、今回すごく面白かった研修方式が、客先での打ち合わせの場面を、ロールプレイングでやらされたことだ。もちろん全員。。

 しかも相手は協会本部のM課長(技術士)。いつも地盤のことしか考えてないような言わば地盤のプロが、「ゴルフの好きな構造設計士」という設定でロールプレイングの相手方。もちろん全員。。。

 そして更なる嫌がらせは、所見を全員分細かく書かされ、しかも記名で、しかも研修終了時には、全員分の所見を皆渡されて帰る始末…

 「落ち着きが無い」とか「精神論」とか、メンタル的な指摘を受けた。。

 あと、何気に皆さんこのブログ覗いてくれてるんでウケましたwww

 震災被害にあった建物の沈下修正工事がすでに2件終わりに近づいてます。

 まだまだ着工案件は続いており、そして相談も多々頂き、本当に皆さん深刻であり、切実です。どうにかしてあげたい。という気持ちと、要因を生んだ設計不備だったり、計画不備だったり、はたまた施工の不備だったり、、結構やられますね。。

 理解出来ない位、たくさんの『不備』を見ました。足元(地盤・基礎)のコストは抜かないで欲しい。無駄なコストは提案しないので、きちんと目を向けて欲しいと思いました。

 特にお施主さん。意匠と同じ位、足元にある地面に目を向けて欲しい、と本当に思います。

 電話下さい。(TEL 029-246-9511 株式会社アルク 神山)

宅地造成に関する工事の技術指針

 こんばんわ。買った自転車に3回しか跨ってない神山です。

 震災から3週間が過ぎ。今も被害が拡大している中、ようやく事の重大さに気づいている方々も多いのではないでしょうか??

 最近は日に必ず5件以上の被害物件を見て回り、これまでの常識がおかしくなってきてます。

 起こらないと思っていた地震が起こした地盤への影響は、起こらないと思っていた現象をも生んでいました。それは次回以降に。。

 復興もありますが、もちろん進行もあるため、通常業務として、とある宅地造成の資料を預かりました。

 そして依頼された時に受け取ったメールに一文。「川崎市の宅造基準が改正されているので新基準での対応・・・」

 恥ずかしながら初めて知りました。そして調べてみました。↓↓↓

 http://www.city.kawasaki.jp/pubcomment/info427/file3635.pdf

 元々弊社の仕事は川崎や横浜、町田辺りがすごく多いのですが、その理由は宅地造成の指針です。

 結構厳しく設計や立案、計画から結果までを確認してくる。

 設計の難易度は他と比べるとすごく高い。それと比べると茨城はすごくユルイ。

 今回の震災でたくさんの崩れたり崩れかけたり、横たわってたり、沈んでたりする擁壁を見ました。

 どれも厳しい地域での審査の下に、計画・実行されていたら、もしかしたら問題にはならなかったものも多数あったと思う。

 悲しいことではあるけれども、今のこの地域の宅地造成に関する認識の甘さを直さない限り、地震が起きる度に同じ問題は繰り返すと思っている。

 今回の川崎市の新基準はすごく良いことだと思います。若干難しくなったし、それをこなせない業者は出来なくなるか、ステップアップするかだ。弊社は後者であるつもりです!!

 この惨事を見たのにも関わらず、浅はかな宅地造成をするような業者はいないはず。

 それこそが、人災の後の天命だと感じた。

 株式会社アルク 神山 健

地盤保証について(戸建て住宅の場合)

 こんばんわ。

 ㈱アルクの神山デス。

 先ほど帰社してこれから仕事という感じです。。

 震災後ということで、現在一番多い問い合わせが、建物の不同沈下や、地割れ等の補修です。

 弊社は元々沈下修正工事は行っておりますが、基本的に自社での施工はしてません。

 一口に沈下修正と言っても様々な工法があるため、工法ごとに数社(数工法)と取引をしており、地盤や施工条件を考慮した、弊社のコンサルの方向性によって工法を選んでおります。このことによって、自社保有のみの技術に捕らわれない、地盤や施工条件に合わせた施工が可能です!

 いかに経済的に直し、再沈下の懸念を少なくするか。すごく難しいことです。

 特にモメるのは、やはり金銭面です。

 ボランティアではないので、基本的に協力業者さんに無理言って頼んだ施工金額に少しのコンサル料をプラスして頂いるだけですが、元々沈下修正というのは、きちんとやれば非常に高い工事です。

 高い理由は施工を見てもらえればきちんと納得出来ます!

 しかし、戸建て住宅の多くのエンドユーザー(お施主)やビルダーさんは、地盤保証の適用を期待してるようです。

 弊社でも戸建て住宅の地盤保証は数社扱ってます。

 そのすべてが地震時は免責とか、擁壁に関わる事故は免責という制限がついてます。

 一般的には、戸建て地盤(以後 宅盤)の設計は地震を想定してません。

 弊社は中地震程度(M6.0 150gal)は見込んだ検討をしますが、元来地震のエネルギーなど想定することが不可能なため、検討はするけど地震による地盤事故はやはり免責となります。

 しかし今回大きく被害を分けたのは、そういった見込んだか見込んでないかの差かと思います。

 地震を考えない場合は『補強は不要』だけど、地震を想定した場合は、『保証は出来ないけど、補強をした方が良かった』と言う物件が多かったかも知れません。

 過剰な地盤補強はもちろん不要ですが、過剰か必要かの判断は、やはりきちんとした技術者(考察者)の説明を受けた、お施主さんがきちんと決定する必要があるのかと思います。

 また今回の被災によって、多くの建物が不同沈下等の被害を受けましたが、約60%程度は、設計者や地盤考察者の見落としがあったものだと感じました。

 地盤に関わる人間として、多くの事を目の当たりにし、多くの事を学び活かさなければならないと思ってます。

 同じように地盤に関わる仕事をされている方は、是非被害の状況を直接ご覧になり、被災者の言葉に耳を傾けてみて下さい。

 株式会社アルク 神山 健

 茨城県水戸市元吉田町1041-4 サンビル3F

 TEL029-246-9511 FAX029-246-9512

 E:mail kamiyama@a-rc.co.jp

液状化について ②

 ここ2日間位で、液状化の異様な現象や症状を目にした。。

 大洗で津波の影響で流砂で造成地が若干引っ張られた家。

 家が下がったということで見てみたら、造成地が擁壁ごと滑っている宅地。

 増築部分だけ折れちゃっているお店も痛ましかった(><)

 でもどれもそうなることが予測も出来たし、回避も出来てたと思ってしまう計画だと思った。。。

 でも、予測を超える事態を起こすのは、やはり液状化だと思った。。

 覚えてますでしょうか?以前の「あるく日記」で紹介した僕の友人の江幡君の件。

 スウェーデン式サウンディング試験の怖さと可能性を語ったやつデス。http://ameblo.jp/kenki-kougyou/archive1-201009.html

 この家、何故か震災直後に「傾いた」と連絡を受けました。

 メーカーの監督は友人。施主も深い友人。。危ない土地だったけど、しっかり補強工事もして安心だと思ってました。。

 

 低地だったけど土は悪くなく(シルト主体)、配合試験もやってきっちり600回転/mでやった深層混合があったし、100mmだけだけど、低地だったが低さが気になったから盛土をしてもらった。基礎も良い基礎だと思った。監督や施主が友人だと、しっかり物事を伝えやすいし受け入れてもらえる。嬉しい関係だと思った。

 完成間近。

 左下から江幡邸に向かって走る地割れをご覧下さい。

  

 結構ゴツイやつです。

 当初とにかく直してやることだけを考えてたんで、原因追求よりもまずは段取りだった。

 しかしいくら周りが酷いからと言って、短辺方向で50mmのレベル差が有るか?と本当は思ってた。

 

 でも見て欲しいのは次の写真。

 何故かここの位置だけ基礎が結構ゴツく割れていた。

 

 液状化で割れた程度かと思ってたけど、よく見ると半端なエネルギーではない。。

 一番初めの写真に戻るけど、

 液状化で出来たゴツい地割れがまっすぐ向かっているのは、ちょうどこの割れた基礎の方向。

 建物は写真上では奥に寝るように傾いているという測量結果でしたが、基準点も動いたため、何も正確なレベルに繋がらない状況だったので、奥が沈下しているのかと思ってたら、手前が上がったんだと思う。

 実は同日同じ様な現象で上がったアパートを並びで2棟診断して来た。

 そっちは基準点が生きてたため、めくった捨てコンの天端から現状の不陸を測ってみたら、1角を残して上がっていて、その対角は120mmも上がっていた。建物は頑丈だったから結構何ともない。

 マンホールを吹き上げる力は並ではない。液状化にとって家やアパートを押し上げることは、簡単なことなんだと思った。。。

 そして今日は日の出町に行った。TVでやってた広域でやられた場所。。

 電柱はあっちこっちに倒れ、トラックのコンテナがどぶ川に挟まってたり、まず道路の歪みがすごい。建物も塀も小さなビルとかもみんな傾いてた。異様な光景だ。

 いたる所で液状化してる。クレーターの数が本当に多い。おそらく田んぼの場所の表面が全部砂になってる所もあった。。。

 診断を依頼された物件は全部費用はかかるが、直せる案件だと思ったが、直せないような建物がその周辺にはたくさんある。

 俺では津波は止められないけれど、流されないし傾かない建物を作る手伝いがしたいと思いました。

 株式会社アルク  神山 健

 茨城県水戸市元吉田町1041-4 サンビル3F  TEL029-246-9511

 

液状化について ①

 皆様いかがお過ごしでしょうか?

 まだまだ震災の影響で仕事どころではない地域も多々ありますが、弊社はようやく落ち着きを取り戻して参りました。

 皆様たくさんの支援物資や御見舞いのお言葉本当にありがとうございました。

 ようやく落ち着いてきたかと思いきや、震災被害の建物の復旧(沈下修正)の相談を毎日毎日頂きます。

 もう20件は見てます。。

 今回は今回の地震によって発生した液状化について簡単に考察致します。

 まぁ、不謹慎かも知れませんが起きるべく所は、確実に液状化してます。

 ※アスファルト下の水槽が液状化して浮いた例

 

 ※田圃や擁壁の被害状況

※幅10.0m以上の堤防ごとその下位地盤の液状化によって沈下した例

 ※友人宅の前

 

※液状化により敷地全体が引き込まれた例 

 普段液状化判定しても、想定マグニチュードは7.0程度です。

 今回の地震はM=9.0。想定することが難しいのは当然ですが、今回盛土や埋土地の液状化の被害が多いことに驚きました。

 柱状図で粘性盛土や盛土(粘性主体)や粒度不均一等の表記があると、液状化の懸念に対しては結構安心材料になることが多いです。

 しかしそんな所の多くで液状化が起きた現実にこれまでの常識を改めざるを得ないのかも知れないと実感しました。

 あと、液状化に対しては、『べた基礎が有効』と一般的に聞こえる対策は、今回の被害を見て回った感じで、ひっくり返るかも知れません。

 そんな案件が今日までで、すでに3件も有りました。

 詳細は後日UPします!

 

 同業者の皆様。

 沈下修正が上手くて安価で協力して下さる方がいたら、是非ともお声掛け下さい。

 よろしくお願い致します。

 株式会社アルク

 神山 健

近況報告 

 ガソリン不足のため、早速自転車を買った神山です。

 燃料不足や、復旧のための重機不足から、しばらくは仕事になりません。

 よって弊社は復旧の手伝いをすることに致しました。

 皆様方にも御支援お願いすることがあるかも知れませんが、どうぞその時はお力添えお願い致します。

 また、震災による他人の不幸で商売をしようと思っている方がいらっしゃいましたら、そういう方は是非とも消えて下さい。

 また、ちらほらと見られる、便乗値上げをするような会社も是非とも消えて下さい。

 水戸地区は東北などに比べると、被害など本当に微々たるものですが、それでも沿岸では多くの被害が見られ、途方に暮れている人も多く見られます。

 そして多くの方々が、自身の状況をかえりみず、他人のために無償で働いております。

 是非とも当ブログを応援して下さっている皆さまにおかれましては、暖かい気持ちで復旧への手助けをして下さると嬉しいです。

 またこの場を借りて、たくさんの御見舞いの御連絡を頂き、厚く御礼申し上げます。

 特に同業他社様よりたくさんの御見舞いを頂いたことに本当に感謝致します。

 どうぞこれからも応援よろしくお願い致します!

 株式会社アルク 神山 健